表9−3より、人数の違いはあるものの、1県を除きすべての県が市町村に助役を派遣していることがわかる。なお、この表にある助役派遣の人数は、あくまでも県を通じて派遣されるケースであり、そのほとんどが県に復帰することを前提とした派遣であるが、このほかに、本人が市町村長から直接請われて、県を完全に退職して助役に就任する場合もある。こうしたケースの多寡も県によって違いがあるようである。当然のことながら、このようなケースについては、県としてデータを整理していない場合が多いので、実態は不明である。今回の調査では、唯一栃木県のみがこのような場合のデータも把握していたが、それによると、1997年1月現在、県に復帰することを前提に派遣されている助役が5名、本人の自発的退職による助役が7名いる。福島県の場合、県としては本人の自発的退職による助役就任のケースは把握していないが、地元経済誌の記事を参照すると、1995年4月時点で、県派遣による助役10名のほか、県職員を自発的に退職して助役になった者が7名いることがわかる10)。本稿は、人事交流をテーマとしているので、あくまでも県の派遣による助役に限って論じることにしたい。